電通大における履修、単位、その他ややこしいシステムについて

この記事は、電通大新入生を対象として履修関連について 噛み砕いて説明することを目的としています。

単位

そもそも単位とはなんでしょうか。

「科目区分」と「所要単位」の定められたいくつかの箱があります。 これが卒業所要単位と呼ばれるものです。これは進む類やコースによって異なります。

また、各科目には同様に「科目区分」と「単位数」が定められており、 その科目を履修して無事に単位を修得すると、 その科目区分の箱を行き先として単位数分の単位が加算されます。

すべての箱について、入っている単位数が所要単位以上になれば、 卒業することができます。

逆に言えば、ある箱に所要単位より20も多い単位が入っても、 別の箱で所要単位に1単位でも満たなければ卒業することはできません。

また、「共通単位」と呼ばれる特殊な科目区分があります。 各科目区分の所要単位について、習得した単位があふれた際に、あふれた分が自動的に 共通単位として数えられるシステムです。(例外もあります)

「共通単位」にも所要単位が定められているので、卒業までに各科目区分の箱から 適当にいくつかあふれさせることが必要になります。

また、最初から科目区分が「共通単位」と定められている科目もあるので、 これらを履修してもよいです。1年次の選択第二外国語などがこれに該当します。

ただ、どの卒業に必要な科目区分の講義を履修してもあふれれば勝手に共通単位になるのに、 最初から共通単位にしかならない科目を取るというのは、あまり得策ではないと 個人的には思っています。

履修

大学の学期は夏休みを挟んで前学期と後学期に分かれていますが、 そのそれぞれの始めに履修登録をします。

履修登録をしていなければ毎週出席していようがレポートを出そうが 期末試験で満点を取ろうが単位はもらえません。 これ、案外やる人いるので気を付けましょう。

履修登録の締切はその学期の講義が始まって3~4週間程度までなので、 何回か実際に講義を受けてみてから「思ってたのと違うからや~めた」 ということも可能です。逆に、出席があまり重要でない講義であれば 「最初の1、2回行ってないけど友達の話聞いてると良さそうだからあっち取ろう」 ということも一応可能です。とは言え、講義が始まる前に大体は決めておくべきです。

また、履修登録が締め切られてからも「履修取り消し期間」があるので、 一度登録したものをやめるだけなら講義が始まってから1ヶ月以上の猶予があります。

評価、成績について

各科目の評価は良い順に秀、優、良、可、不可と付けられます。 このうち、不可でさえなければ単位は修得したことになります。 つまり、取ったすべての講義の成績が可でも卒業できます。

各評価の基準についてはそれぞれ総合評価90点以上、80点以上、70点以上、60点以上、60点未満 ということになっていますが、試験の難しさや採点基準、総合評価の計算方法 (たとえば、試験5割+レポート3割+出席点2割)などについては特に定められておらず バラバラなので、結局のところ担当教員の裁量次第であまり当てになりません。

各評価の割合については教務課の定める目安として、 秀は履修者の1割以下、秀+優は3割以下となるのが望ましいということになっています。 また、非常勤講師の担当する講義では不可の割合は3割より多くてはいけないそうです。

総合的な成績はGPAと呼ばれる指標が用いられます。高校までで言う評定平均と、 名前が変わっただけと思ってよいです。 算出方法は、単位数を重みとして秀を4点、優を3点、良を2点、可を1点、不可を0点とした加重平均です。

たとえば、2単位の科目Aで優、2単位の科目Bで可、1単位の科目Cで良を取ったとします。

このとき、GPAは

(3×2単位 + 1×2単位 + 2×1単位) / (2単位 + 2単位 + 1単位) = 10 / 5 = 2.000

となります。

ちなみに、段階的な成績評価がつかず合格、不合格のみが付けられる科目もあります。 これらについてはGPAの計算には加えられません。 1年次の総合コミュニケーション科学などがこれに該当します。

二外について

電通大では1年次に通年で第二外国語が必修となっています。

選ぶことができるのは中国語、ドイツ語、フランス語、ロシア語、韓国朝鮮語の5つです。 これらのおすすめ等については書こうとすると長くなってしまうのでとりあえず あまり触れませんが、個人的には韓国朝鮮語を推しています。

また、1年次には同様に通年で選択第二外国語が開講されます。共通単位について 述べた際に触れたよう、これは共通単位となります。 例年周りに流されてたくさんの方が履修しますが、 二外にあまりモチベーションのない方は取る必要はないと思います。

2年次には前期に二外演習、後期に二外運用演習があります。 これらは「言語文化演習科目」と呼ばれる科目区分で、英語もしくはこれらから 1科目を選んで取る必要があります。

素直に英語でいいというのなら英語演習を取ればよいですし、二外に興味があるなら こちらで取ればよいです。大半の方は英語演習を取っていると思います。

3年次の二外は上級科目と呼ばれる科目区分です。人文系のたくさんの選択肢の中から 2科目を卒業までに取らなければなりません。

上級科目を二外で取ろうという方はごく一部の、本当にマニアックな方です。 私もその一人ですが。

1年次の履修の選択肢について

履修する科目を選んで~みたいなことを書いてきましたが、実を言うと 1年次は時間割の自由度がとても低いです。 クラスごとに時間割の大枠は固定され、人によって多少取ったり取らなかったりという 差しか生まれません。

具体的に、1年次での履修に選択肢が生まれる中で主なものを列挙します。

キャリア教育基礎(前学期2単位)

倫理・キャリア教育科目に分類されます。 あまり良い評判は聞きませんが、卒業までにこの区分で4単位取らなければいけない中で そこまで選択肢が多い訳でもないので、早めに2単位取っておくのも悪くないでしょう。

履修できる人数が決まっているので、そもそも抽選で落とされる方も多いです。 私も履修希望を出しましたが、確か倍率2.7倍くらい?で落とされました。

物理学演習第一・第二(それぞれ1単位)

共通単位に分類されます。 私は履修していないのであまり確かなことは言えませんが、こちらを取っていると 必修の物理学概論の方が楽になると聞きます。

履修していなくても物概の定期試験直前はこちらの講義に潜る人がいるとか。

選択第二外国語(通年2単位)

共通単位に分類されます。概ね既に上で触れている通りです。

第一、第二と前学期後学期で1単位ずつ分かれているような見た目をしていますが、 両方セットで単位となっています。

この仕組みを逆手にとり、前学期履修していたけどしんどくて 単位を回収できる気がしなくなったので後学期の履修をやめるというテクニックが存在します。

これをすると前学期の履修もなかったことになるので、GPAの計算における分母の単位数からも 除外され、不可を取っていたら下がっていたはずのGPAを守ることができます。

前学期苦しんでいながらこの行為に行き着いている方を例年頻繁に見るのも、 選択第二外国語をあまり勧めない理由のひとつです。

化学概論第二(後学期2単位)

共通単位に分類されます。

履修していないのでこちらもほとんど書けることがありません。すみません……。 知り合いを見ていると単位は回収しやすい方のようです。

どんな情報が求められているんだろう